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マダニ類の感染に注意しよう!

マダニ感染症とは

「マダニ」とは、固い外皮に覆われた3~4mm程度の大きさのダニで、食品に発生しやすいコナダニや、衣類や布団に発生しやすいヒョウダニのような家庭内に生息しているダニとは異なる種類のダニで、主に森林や草地のような屋外で生活していて、市街地周辺でも見ることができます。
屋外に生息するマダニ類は、動物の体液を吸って生命を維持しています。

人との接触は、農作業、アウトドア、レジャー等でマダニ類の生息地に立ち入ることで起こります。
マダニ類が細菌やウイルスを持っている場合には、咬まれた人が発症する恐れがあります。
マダニ類による感染症は、日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が知られています。
感染症にかからない為には、屋外でのダニ対策が重要になりますが、もしも咬まれて数日して発熱したら、すぐに専門の医師に診てもらうようにしましょう。

マダニ感染症の症状

マダニ感染症の主な症例である日本紅斑熱は、日本紅斑熱リケッチアという細菌によって発症します。
病原体を持つマダニに咬まれることで感染しますが、人から人への感染はありません。
咬まれてから2~8日後に発熱と発疹が現れます。

重症の場合は死亡することもあります。
真冬を除くほぼ年中感染する可能性があります。
毎年全国で感染者は100人以上の報告があります。

もう1種類、重症熱性血小板減少症候群とは、SFTSウイルスによって引き起こされる感染症です。
SFTSは、2011年に特定された比較的新しいウイルスであり、このウイルスを持つ屋外のフタトゲチマダニ等のマダニ類に咬まれて感染します。
この感染症は、血液・体液からも接触感染を起こすことがわかっています。
マダニ類に咬まれてから6日~2週間で発熱し、倦怠感をはじめ、食欲低下、嘔気、吐気、下痢、腹痛等の消化器症状が現れます。

重症の場合は死亡することもあります。
SFTSウイルスを媒介するとされるマダニ類は、国内に多く分布していますので、日本のどこにいても発生する可能性がある感染症です。

屋外で活動する時の予防策

マダニ類は主に草むらや藪、森林に生息しています。
生息が疑われる場所で、長時間寝転んだり、座ったりするのは控えましょう。
草むらに入る場合には、長袖、長ズボン、手袋、長靴の着用をして、予防します。

また、薄い色のシャツを着ることで発見しやすいのでお勧めです。
ダニを寄せ付けない虫除けには、DEET(ディート)やイカリジンという有効成分の入った虫除けを使用しましょう。

虫除けは、露出した皮膚や、衣服の上から塗布しましょう。
地面には直接寝転ばずに、腰を下ろす、服を置く等の行為は止めましょう。
帰宅後に上着等は家の中に持ち込まないですぐに洗うようにしてください。