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鶏肉由来の食中毒に気をつけよう!

鶏肉に多く見られる食中毒

高温多湿の梅雨の時期から夏にかけ、食中毒が最も増える期間となります。
細菌性の食中毒としてはサルモネラ菌、病原性大腸菌、黄色ブドウ球菌等が知られていますが、ここ近年、カンピロバクターと呼ばれる原因菌の割合が急激に増えています。
このカンピロバクターによる食中毒は、鶏肉に多く見られる細菌で、ここ数年では肉料理のイベントでほぼ生肉の状態で出された鶏肉を食べた人が食中毒を発症し、カンピロバクターが検出されて話題となりました。

鶏肉由来の食中毒の感染経路

カンピロバクターによる食中毒の感染源のほとんどが鶏肉です。
この菌は鶏の腸内に多く存在しており、食肉に加工される段階で汚染されることが理由と考えられます。
一般に流通している2~6割の鶏肉が、カンピロバクターに汚染されているという調査報告も沢山ありますので、鶏の生肉にはほぼカンピロバクターが存在していると考えた方が良いでしょう。

この菌の特徴は、低温にも比較的耐えられる為、冷蔵庫に保管しても菌が死滅しないという点です。
増殖は抑えることができても、冷蔵庫から出してしまえば、菌はまた繁殖を続けます。
特に梅雨の時期のような高温多湿の状況下では、短時間で増殖しますので、十分に注意しましょう。

鶏肉由来の食中毒予防

鶏肉を食べる時には、生の状態で食べる鳥刺しは、カンピロバクターに感染するリスクが高くなることを認識しておきましょう。
新鮮なお肉だとしても、菌がいれば感染します。

新鮮=安全ではないことを理解しておくことが大切です。
表面を炙っているもの、湯通ししたものも、生よりはリスクが減りますが、完全に火を通していないのであれば、菌が死滅していませんので、感染する可能性は十分に考えられます。

基本的に、カンピロバクターは、鶏肉の表面に付着していますので、表面を十分に加熱すれば菌は死滅します。
しかしながら、生肉を切った包丁やまな板等、きれいに洗わずに使用すると、切り口に菌が付着して拡散してしまいますので、生肉を切ったまな板や包丁の取り扱いには十分に注意してください。
また、焼き鳥だからと言って安心はできません。
串に刺した肉と肉の間の生焼けの部分にカンピロバクターが潜んでいる可能性があります。

熱で菌は減っている為ほとんど心配は無用ですが、時間が経ってから食べると増殖していますので食中毒を発症する可能性があります。
原則として、焼き鳥は焼き立てを、時間が経ってから食べる場合にはレンジでしっかり温めてから食べるようにしましょう。
ひき肉の場合は肉が混ぜられてしまいますので、中までしっかり火を通す必要がある為、中心温度を75度以上、1分以上加熱するようにしてください。